社長ブログ

新年度

「人と社会を結び未来を幸せにする」

「はたらく笑顔 つながる幸せ」

親会社のアルファ1グループが第二創業期と銘打って掲げた企業理念です。

先日、年度初めということで、グループ各社が集まったイベントがありました。

企業理念についてのパネルディスカッションを各社社長で行ったのですが、その際にお話ししたこととお話しできなかったことを改めて考えて整理してみました。

 

 

「人と社会を結び未来を幸せにする」

実はこのことを話し合った際に、私はとても違和感を感じました。

と言うのは、私たち福祉業界の感覚では、人は皆、どんな人でも社会とつながっているからです。

それをわざわざ「結ぶ」と表現するのには少々違和感を感じました。

しかし現実に目を移してみると、確かに社会とつながっていないかのような人たちがいます。

他人との関係を極力避けるようにして、自分だけの世界に閉じこもってしまっているような人たちです。

高齢者にも多いようですし、障がい者の方たちにも多いですね。

この方たちはこの社会で生き辛さを覚えていらっしゃる。

それは、この国にあるのは「社会」と、もう一つダブルスタンダードな形で「世間」というものが存在するからだとも言われていますね。

その「世間」には、「社会」にある制度や役割の他に、暗黙のルールがあり、本音と建前があったりします。

そしてそうしたことにうまく適応して折り合いをつけられる人は何とかやっていかれるが、できない人はうまく生きられないで、「世間」の片隅に取り残されてしまう。

発達障害と言われる方々などは、そうしたどっちつかずのあやふやな「グレー」が分からないので、苦しんでいます。

障害とまでではないにしてもそうした傾向が強く、居場所を失ってしまっているような人たちも多くいます。

こうした人たちを「社会」と結ばなければいけない。否、結びたい。

おせっかいかもしれないけれど、みんながその「社会」と結ばれて幸せになってほしいと考えました。

だから未来を幸せにするにはまず、生き辛さの元となっている「世間」を「社会」に変えないといけないですね。

が、これは日本という国が長い年月をかけて培った「風習」や「倫理」と言ったものの話でもありますので、そう簡単ではありません。

一企業ができることには限界があるかもしれませんが、SDGsが唱える「誰一人取り残されることのない社会」を目指して、働きやすい社会を目指す我々が、率先してやることの意味は大きいと思います。

だけど、本当に社会と結ばれれば、幸せになれるのでしょうか?

 

皆さんは国際幸福度ランキングというものをご存じですか?

毎年三月二十日の国際幸福デーに国連の機関が公開しているものです。

人それぞれの幸福度というものを様々なデータを調合して数値化していて、私は信ぴょう性があると思って、参考にさせてもらっています。

今回、日本は五十六位でした。

昨年は六十二位ですから少し上がりましたね。

とは言え、先進国と言われる国の中ではワーストですよ。

詳細を少し見ていくと、前回同様「寛容さ」「自由度」「ジェンダーギャップ」などの項目が低い評価ですね。

そしてこちらも前回同様、特に若い人に幸福感が少ないと出ています。

なぜでしょう。

やはり、根本には生き辛さがあるような気がします。

ですが、何度も言いますが、この社会を変えるのはそう簡単ではないし、変わるのを待っていても幸せにはなれないと思いますので、各自ができることからやっていくしかないですよね。

私たちは多くの時間を仕事に充てています。

この働いている時間が充実していないと幸福とは言えないんじゃないでしょうか。

やはり笑顔で働けるというのは幸せなことなんじゃないかなと思います。

しかし笑顔を続けるのは簡単じゃないですね。

笑顔のあるところには人が集まります。

活気が生まれ、素晴らしいアイデアが生まれやすくなるかもしれません。

だから笑顔が大事なのは皆分かっているのです。

ただそれぞれに余裕がないとできないですね。

経済的な余裕。精神的な余裕。

だからまずしっかりと稼ぐことが大事です。

とは言えライフワークバランスも大事ですね。ちょうどよい塩梅がいいです。

あとはなんと言っても人間関係です。

自分が属する場所の人間関係が健全なほど、幸福感が高まると言います。

そのためにも笑顔を心掛けたいですね。

「はたらく笑顔 つながる幸せ」です。

 

これからは人手不足がより深刻になっていく未来に向け、高齢者だって障がい者だって働ける人にはどんどん働いてもらおうという流れが加速していくのだと思います。

そうした中で障がい者雇用が大分進んできました。

積極的に雇用しようという企業も増えています。

今後は雇用し続ける、働き続けることがより求められます。

障害のある方が働き続けるのは簡単ではありません。

一年以内に半分近くの方が辞めてしまうそうです。

発達障害の方に至っては七割を超えているそうです。

どうしてでしょう?

働く環境と仕事とのマッチングが重要ですが、それだけでは不十分なのでしょうね。

障がいのある方が働き続けるためのプラスアルファの力とは何でしょう?

それには働く目的をしっかりと持つことだと思います。

そして障害を持ちながら働く意味を考え、納得することができればいいですね。

あの経営学者のドラッカーも言っておられますが、神様から与えられた使命を自覚するということなんです。

天命、天性と言った方が私たち日本人には馴染むでしょうか。

自分が働くことで喜んでくれる人がいる、人や社会に対し貢献できることがあるのを知ること。

知的障害の方などは、周囲が喜ぶから働くと目的が明快だったりします。

だから比較的長く勤められるようですね。

知的障害の方などは早くうまくできないことも多いわけですが、周囲がそれを受け入れて、できないことをできるように変えていくことも大事だけれど、できることを伸ばし、できないことは仲間に補ってもらい、仲間と協力して成し遂げる力を身に着けるのはもっと大事、とそんな価値観を育めたらいいですね。

健常者であっても同じことが言えるでしょう。

漫然と仕事をするのではなく、なぜ自分はこの仕事を選んだのか、なぜこの会社で働いているのか、目的と使命を自覚できたなら、働く幸せをつかめるのじゃないでしょうか。

新一万円札の顔となる、渋沢栄一氏が言っておられるように、「本当の経済活動は、社会のためになる道徳に基づかないと、決して長く続くものではない」のですから、テクノロジーが進化しても変わらないそうした普遍的な価値を大事にしていく企業でありたいですね。